【銘柄分析】コニカミノルタ<4902>

この記事は、2021年2月2日の引け前に執筆した記事です。同日の引け後に発表された最新の決算短信の内容は含んでおりませんのでご注意ください。
あんず
こんにちは。あんずです。今日はコニカミノルタ<4902>について分析したのでその結果をまとめます。

はじめに

今回の企業分析は、投資初心者のあんずが勉強を目的に個人で調査してまとめたものです。不備不足などありましたらぜひコメントで教えてください。また、株は全てが自己責任です。私のブログは銘柄を推奨するものではありませんので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

基本情報

 
ぴよちゃん
コニカミノルタってどんな会社なの?
 
あんず
コニカミノルタは複合機(会社で使うコピー機のイメージ)の中堅会社です。国内の複合機導入シェア率は5位で、富士ゼロックス、キヤノン、リコーなどが競合他社です。

公式HPはこちら

オフィス事業(連結事業55%)

事業内容

複合機及び関連消耗品の開発・製造・販売、関連ソリューション・サービスの提供

オフィス用カラー複合機の中国・東欧州シェア第一位インドでのシェア第二位。カラー複合機の需要が拡大する新興国や東欧州をメインに販売拡大に注力している。

業績

公式HPより
  • 新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、オフィス用複合機の売上は激減するも、A3複合機の販売台数は、2020年9月に前年比94%まで回復
  • 機器本体などのハード売上と消耗品やサービスなどのノンハード売上の前年同期比減収率はおおむね同程度
  • 売上高の9割が新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けている欧米
  • 第2四半期連結会計期間は、前年同期並みに回復
  • 日本では最新複合機を2020年5月に発売、欧米では2020年9月に発売し、増収
  • 日本では自治体のDX支援サービスを展開。連携協定により21自治体の業務量調査とDX提案を進めている
 
あんず
新型コロナの影響が業績に大きく影響しているね。ペーパーレス化+在宅勤務でプリンターを使わない世の中は、複合機メーカーにとって逆風となっているね。

プロフェッショナルプリント事業(連結事業21%)

事業内容

デジタル印刷システム・関連消耗品の開発・製造・販売、各種印刷サービス・ソリューション・サービスの提供

業績

公式HPより
プロダクションプリントユニット
  • オフィスに人々が戻り企業活動が正常化するに従って商業印刷需要が戻るという遅効性があるため、オフィスユニットと比して回復が遅れている
  • 2020年2月に発売した当社初のヘビープロダクション機は販売が拡大
産業印刷ユニット
  • ターゲットとする市場でトップクラスのシェアを継続するものの、機器本体などのハード売上は減少
  • 消耗品やサービスなどのノンハード売上は当第2四半期会計期間には増収に転じ、今後も引き続き売上の拡大を見込む
マーケティングサービスユニット
  • 欧州で展開。
  • 企業のマーケティング関連印刷の減少
  • 日本ではイベントなどの中止や延期により、オンデマンドプリントサービスを提供するキンコーズの店舗来客数の減少傾向が続く
 
あんず
地域戦略を進め、中国・インド・ASEANなどでのシェア拡大に成功している事業。同時に新型コロナの感染流行地域でもあり、この1年は業績が減少。企業活動が正常化した後に需要が伸びる分野であり、ワクチン接種が進んでもすぐには業績回復とはいかなさそうです。

ヘルスケア(連結事業9%)

事業内容

画像診断システム(デジタルX線画像診断、超音波診断システム等)の開発・製造・販売・サービスの提供、医療のデジタル化・ネットワーク化・ソリューション・サービスの提供

業績

公式HPより
ヘルスケアユニット
  • DR(デジタルラジオグラフィー)の日本での販売台数は減少
  • 米州や欧州での販売台数は、前年同期並み
  • 超音波診断装置の売上は欧州や中国で増加したが日本では減少し、全体の販売台数は減少
  • 売上は前年同期比で減収
プレシジョンメディシンユニット
  • 遺伝子検査は、米国での新型コロナウイルス感染症拡大による病院への来院者数減少により検査数が減少
  • 月次の検査数は4月に底を打って以降回復が継続
  • 前年同期比で減収
 
あんず
病院での新型コロナ感染を避けるために来院者が減り、その結果ヘルスケアユニットの販売台数も減少。回復傾向にはあるものの引き続きの損失が見込まれそうです。

産業用材料・機器事業(連結事業11%)

事業内容

<材料・コンポーネント分野>
ディスプレイに使用される機能性フィルム、有機EL照明、産業用インクジェットヘッド、産業・プロ用レンズ等の開発・製造・販売
<産業用光学システム分野>
計測機器等の開発・製造・販売

業績

公式HPより
センシング分野の計測機器ユニット
  • 中国を中心に新型コロナウイルス感染症の影響がやや減少したことで、物体色向け計測器の売上が増加
  • ユニット全体で前年同期比増収
材料・コンポーネント分野
  • 機能材料ユニットは、当期間では前年同期比減収
  • 液晶テレビ向けの高付加価値製品及びスマートフォン用超薄膜フィルムの販売数量は、前年同期比で増加
  • プロジェクタ用レンズ等の販売が減少し、前年同期比で減収
  • IJコンポーネントユニットは減収
画像IoTソリューション分野
  • 画像IoTソリューションユニットにおいて、非接触による体表温度測定を可能にするMOBOTIX社のサーマルカメラの販売が好調に推移し、前年同期比で増収
  • 体表温度測定、マスク着用自動検知、顔認証ソリューションや、映像監視システムなど、複数のパートナー企業との協業も加速
  • 映像ソリューションユニットは新型コロナウイルス感染症による影響から回復基調となっていますが、前年同期比では減収
  • 画像IoTソリューション分野全体としては前年同期比で増収
 
あんず
4事業の中では最も明るいニュースが多かったのがインダストリー事業。複数のパートナー企業との共同開発で高い技術力を必要とする商品開発が進んでおり、今後にも期待が持てますね。

キャッシュフロー(億円)

営業CF 301 ( 571 )
投資CF ▲500 ( ▲414 )
財務CF ▲119 ( ▲402 )
現金同等物 899 ( 1,248 )
 
あんず
お金を借りて増資し、投資を行い、営業の結果利益を得ており、会社に残ったお金もプラスです

株主優待

自社カレンダー(100株以上)

決算

3月

次回の決算短信が出るのは2021年2月2日(火)です。

会社四季報業績予想

⬇︎⬇︎大幅減額

同業他社と比較

(ごめんなさい!後日書き足します!)

チャート・株価

業績は赤字予想ですが、配当金を維持することで株価の下げ止まりを解消している印象があります。

現在(2021/2/2 14:59)の株価は475円です。

決算発表後やや株価が下落するものの、配当金が支払われることがプラス材料となり株価上昇が続くと予想します。

まとめ

新型コロナ流行の影響で在宅勤務が広がり、複写機・複合機の販売台数は大幅に減少。ビジネス機械・情報システム産業協会によると、複写機・複合機の世界出荷台数の前年比は2020年4~6月で29%減の79万台、7~9月で21%減の90万台となっております。新型コロナ流行以前よりペーパーレス化が続いており、複写機・複合機業界にとっては厳しい市場となっています。

コニカミノルタは高配当株ランキングに彗星の如く現れた銘柄として一時期話題になりました。配当で株の人気を支える必要があるほど業績が悪く、当面の先行きも不安であるため長期保有するには怖いな、という印象です。

私は392円で400株取得しましたが、数ヶ月以内に手放すつもりでいます。

おまけの呟き

私は高校生の時に写真部に所属しておりました。当時はNikonユーザーでしたが、顧問はコニカミノルタを使っていたことを覚えています。そのため、『コニカミノルタ=カメラ』のイメージが未だに払拭できずにいます。

新宿東口、高野フルーツパーラーの入ったビルにコニカミノルタプラザというギャラリーがあり、ほとんど無料で拝観できたため、高校生の頃からよく通っていました。今思い返しても貴重な場所だったなと思います。

コニカミノルタがカメラ事業から撤退したのが2006年なので、もう15年が経つのですね。月日が経つのは早いです。

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